お礼のお礼のお礼のつづき -NEWSに恋して プレイ記-

※『NEWSに恋して』4話までのネタバレを存分に含みますので、未プレイの方はまわれ右で!

 

加藤シゲアキは、感情だけに引っ張られた無謀な行動はきっとしない。

逆に言うとそれは「オマエ!”理由”があれば何してもいいと思ってるな!?」としか思えない行動の数々がシゲアキルートには存在する。

最初のそれは「お礼」。

一本の間違い電話で繋がれた運命の糸。シゲアキルートの主人公ちゃんはシゲアキが惹かれるであろう、もしくは「こういう女性にならシゲアキの側に居て欲しい」とシゲアキ担が納得できるタイプの礼儀正しく聡明な女性に設定されているので、彼女は「間違い電話の着信によって自分の携帯に残された加藤シゲアキの電話番号を本人の目の前で即削除」という形でその糸をいったんは自分で断ち切る。

その行動でシゲアキからの信頼が高まったのか、彼女はシゲアキと再会するやいなや、彼から自分の仕事を手伝ってくれるようお願いされるという、超展開に。

個人的には、シゲアキがそんな解禁前の仕事の内容をほぼ見ず知らずの人に話すか~?という違和感も無いことはなかったけれど、まあ、最初に会った時の食事での彼女の振る舞いを見て信用できる人物だと見込まれたのかな、ということにしておく。その後の本人談で「お願いをしたときは自分の中でも結構な修羅場だった」とあるので、そこまでするほど余裕がなかったのかなともとれますし。

で、まあ仕事をね、手伝わない選択肢はないじゃないですか。それでね、手伝ったら「"お礼"がしたいから連絡先を聞いてもいいですか?」ってね、あの人見知りの加藤シゲアキがめっちゃスマーーーートに連絡先を聞いてくるんですよ。小山さん曰く、あの「シゲ」が。連絡先を。だってシゲだよ!?

はい、これ一つ目ね。

で、お礼の食事に誘われて、そこでのアレコレについての言いたいことはまた別の記事で書くとして。

その食事の帰り「俺、車あるんで家まで送ります」ですよ。

はい、これ二つ目。

この人、このためにこの食事でお酒飲んでないんですよ。最初っから主人公ちゃんのことを家まで送るつもりだったんですよ!え!連絡先に続いてこんなにスマートに住まいまで知られちゃう!4話でもう彼からの告白が待っている手越くんルートよりさらにスピーディな流れ?とドキドキせざるをえない(まあ、予告によると待っているのは別れらしいんですけど)。

で、家まで送ってもらったものの、主人公ちゃんはシゲアキの車にネックレスを落としてきてしまい、後日それを届けてくれたシゲアキに”お詫び(お礼)”として、先日手伝った仕事につかえそうな資料を渡すわけですが、これに対してのシゲアキのお礼がすごい。全プレイヤーが震撼した、衝撃の展開。

この日のシゲアキは釣りの帰り。釣果は上々。運転席を降り、クーラーボックスのある車の後方に主人公ちゃんを呼ぶなり、

「これ、どうぞ」

「どうぞ」じゃねぇwwwww

生魚を手掴みで!渡そうとすんな!会社帰りの女子に!!

厚意なのはわかる、わかるけど!!天然か!

でも主人公ちゃん、いい子なんですよ。このシゲアキの行動に、焦って困りこそすれ、引かないの。「迷惑をかけたお詫びなのにお礼なんてもらえないです」って、すっごいスマートに断るの。

それに対してのシゲアキ「あ、もしかして他の魚のほうがいい?」

違う。そうじゃない。

そうじゃないんだよシゲアキ…。シゲアキみが溢れ過ぎている。ほんと、やりそう。すげえ言いそう。謎の説得力ある。

あ、この生魚のくだりは長くなりそうだったので別記事で書こうと思ったのにやっぱり盛り上がって横道にそれてしまいました。本題に戻ります。

で、まあその場では魚の受け取りをお断りしたことで、2人の運命の糸はまたしてもここで切れることに…

って、切れるはずもなく、今度はシゲアキの方から「渡したいものがある」と電話でアプローチ。翌日、会社の昼休みに主人公ちゃんがそれを受け取りに行くわけですが、渡されたものがなんと煮魚

いや、わかったw わかったよ。魚くれたいのは、わかった。ありがとう。でも会社の昼休みにタッパー持って帰って冷蔵庫に入れるの勇気要るし、入れられなかったら超困る。おもしろすぎる。なんだこれ。もう笑うしかない。

この話の流れでシゲアキが主人公ちゃんの行動に「たまーに予想外のことしてくるんですよね、にゅす子(仮名)さん」って言ってくるんですけど、いや、オマエの方が予想外だから!とツッコまずにはいられない。

なんて、おもしろがっていたのにこの後で急にぶっこまれる三つ目が、すごい。

話が逸れすぎて忘れられていたかもしれませんが、この記事は「人見知りなはずのシゲアキの行動の理由づけが手練れ過ぎる」って趣旨なんで、もうちょっとおつきあいいただきたいんですけど、

煮魚を渡したことで、シゲアキから「『お礼のお礼』は終わりにしましょうね。お互いに何か返し続けていたらキリないじゃないですか」と、またしても別れのほのめかし。鮮魚からの煮魚のくだりですっかり楽しく読まされていたわたしたちの心に訪れる急激な寂しさ。

 そこに!いいですか!何度も言いますけどこの人、人見知りの加藤シゲアキなんですよ!そのシゲが!

「容器、覚えてたら今度会うときに返して」

 

えーーーーーー!

すげー!なにそれ!どこから計算!?

すごくない!?いったん自分から会うための理由付けをぶった切っておいて、新しい口実作っちゃったよ!そんでこのセリフのさらにすごいとこは、この直前まで敬語でしゃべっていたのに、この「返して」だけタメ語になっているんですよ。

なんだよ!距離縮める気まんまんかよ!もうわたし(仮名:にゅす子)のこと大好きじゃん!という空気が、このセリフだけで充満しすぎている。

お礼のお礼からの、次につなげる流れが手練れ過ぎてしんどい。

この後もこういう、「理由」づけが光る場面が多々あるんですけど、とりあえず長くなりすぎたのでまた別の記事にて。

それにしてもシゲアキ3話の魚のくだりは伝説になるな。ほんと面白すぎたので一生語り継いでいきたい。